公園

公園

砂場のある公園なんて無い。
山を作ったり、城を作ったりと幼い夢をかなえたあの場所は
バカンスの都には必要無いものなのだ。
それでも群れ渡る芝生の中に散財するはげた土色が
ずっと広がって、さらさらの土が用意されているとしたら
電波時計でさえも長い時間を巻き戻すことに躊躇しないだろう。

砂遊びに夢中な

かつての僕が楽しそうに笑っている

目の前には蟻どもの宮殿。

やつらも進化して、

作られた砂の庭園に身を構えるようになったのか。

でも時の流れに感心しているそのときにさえ

時はまた流れる。

気付くまもなく洪水が襲ってきて

すべてを更地にしてしまった。

それでもかつての僕は蟻達に報いようとしている。

ずっと終わらない、建設現場。

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Writed By GloomyWind 2003/2/26
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